その他ステロイド免疫抑制薬投与中の患者,癌患者の院内感染対策
ことが多く.これらの薬剤によりリンパ球が減少しウイルスに感染し
やすくなります.また癌患者でも癌の進行とともにリンパ球の減少が
みられることがあり.抗癌剤を投与された患者さんでは.リンパ球が著
しく減少します.つまり.癌患者ではリンパ球減少に伴い免疫能が低下
するため.ウイルスに感染しやすい状態となります.このような状態で
の感染対策は.易感染状態にある患者さんに対し手指衛生,離床する
際のサージカルマスク着用をうながすことです.
VZVなどは.免疫能の低下に伴い帯状疱疹となって現れることがありま
す.この場合の感染対策は接触予防策ですが.曝露患者が水痘に感受性
がある場合は水痘発病のリスクが生じるため.患者さんの配置につい
ても十分考慮する必要があります.全入院患者について麻しん.風しん
水痘.百日咳の罹患歴とワクチン接種歴を把握しておくことも重要す.
POINT
1,発病者は隔離し,症状が消失しても48時間は隔離することが望ましい.
2,患者のふれた環境は清掃後に消毒を行ない,徹底的に清浄化する.
3,ノロウイルスに対しては,次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が必要.
4,曝露者(患者・職員)については,軽微であっても症状の変化に十分注意する.